2013年度のJリーグ所属クラブの決算が発表されました。
ザスパクサツ群馬は2013年度は単年度赤字1800万円となっていますが以前の記事「資金調達目標である8,500万円を達成、Jリーグクラブライセンス喪失回避へ」の通り、増資や募金によって累積赤字は解消する見込みです。
累積赤字は解消されそうなので今回は今後のザスパクサツ群馬の課題と黒字化に向けて気になる点を書いていきたいと思います。
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ザスパの2013年度決算を水戸・栃木・松本と比較
Jリーグから発表されたザスパクサツ群馬の決算と比較の為に水戸・栃木・松本の表を抜き出してみました。
2013年度Jリーグ決算
項目 | 群馬 | 栃木 | 水戸 | 松本 |
---|---|---|---|---|
営業収益 | 469 | 876 | 508 | 939 |
広告料 | 217 | 474 | 189 | 386 |
入場料 | 84 | 145 | 90 | 199 |
アカデミー | 4 | 64 | 38 | 5 |
その他収入 | 72 | 99 | 101 | 249 |
営業費用 | 494 | 955 | 507 | 939 |
人件費 | 163 | 410 | 230 | 368 |
試合経費 | 58 | 76 | 35 | 100 |
アカデミー | 9 | 32 | 10 | 5 |
販売費他 | 186 | 326 | 167 | 352 |
営業利益 | -25 | -78 | 1 | 0 |
決算から気になる点
- 営業収益が低い
- 入場料収入+その他の収入(グッズ収入)が最低
- 営業費用はこれ以上絞れない?
- アカデミー収入が少なすぎる
アカデミーの収益体系の見直しを
一番気になったのがアカデミー収入の少なさです。
アカデミーの費用が同じ程度の水戸は費用1000万円に対して3800万円の収入があります。
ザスパクサツ群馬の場合、費用900万円に対して400万円の収入と赤字です。
例えば水戸と同程度の収入3000万円を得られれば1800万円の赤字は解消され一気に単年度黒字になる計算です。
アカデミーの運営はどういった収益構造で運営されているのでしょうか?改善できないのでしょうか?かなり疑問です。
過去2年のアカデミーの収益で見てみるとすべて赤字です。
2011年度、収入4900万円→支出5100万円、2012年度、収入600万円→支出2400万円となっています。
アカデミーを赤字で運営しているクラブは皆無。
トップチーム云々も大事ですが下部組織についても構造改革、収益体系の見直しが必要だと思います。
収入減はサポーターの減少が原因?
全体的な収入を見てみると広告収入は水戸よりも多いのにトータルでは少ない。
前述のアカデミーの収入、入場料+その他の収入で逆転されている。
その他の収入とはグッズ収入と思われるが、観客数の減少が響いている。
ザスパクサツ群馬の2011年度からの入場料収入+グッズ収入を合わせた推移を見てみる。
約2億円→1億8000万円→1億5000万円と減少している。
反面、広告収入は2011年度から2億1300万円→2億2600万円→2億1700万円とほぼ横ばいを維持している。
増加してほしいがこのご時世では検討しているのではないだろうか?
ただ水戸・栃木は広告収入も右肩上がりなので、もう少し頑張ってもらいたい。
それ以上に減少しているのが入場料収入+グッズ収入な訳なんですが、水戸・栃木が維持している入場料収入+グッズ収入を2億円台に増やしたい。
魅力的な試合内容・イベント展開・購買意欲をそそるグッズ展開が求められている。
今後は魅力的な試合内容について考えてみたい。
2013年度Jクラブ情報開示 資料 [401 KB]
PDFファイルなので注意