2017シーズンがいよいよ始まった
森下新監督になり、新たな選手たちも加わり、新しい船出は華々しいものになると思われたが反対に厳しいものになった。
ザスパクサツ群馬のサポーターになった時から厳しいシーズンばかりを経験し苦難の道は慣れっこになったが、またこの道かと思うと辛いものだ。
練習環境も整いつつあるが効果が表れるのはまだまだ先のことのようだ。
焦るな!
そう言われているような気持になった。
練習環境のこと、森下新監督のこと、高井和馬ら期待の新卒選手のこと。
そんなすぐにすべての結果があらわれるわけないということなんでしょう。
ここで結果を言うと0-4の完敗です。
DAZNによる新たなJリーグ視聴環境の感想
新しくなったといえば、アウェーの視聴環境もスカパーからDAZNの変更しました。
DAZN for docomo の申し込みについてはリンクをご覧ください。
スカパーオンデマンドも見ていましたが、比較すると画質は良いです。
試合前にバス降りるところから、ロッカールームの映像があったりして気持ちが盛り上がります。
ハーフタイムにはスタッツも出ますし、ホームクラブのオリジナル映像もあります。
試合後のインタビューも両監督ありましたし、申し分ないんじゃないかと思いました。
ただ一つ試合中に映像が止まったりするのが困ります。
この辺は設備の最適化や増設でなんとかなると思うのでザスパクサツ群馬同様、今後に期待します。
ヴィファーレン長崎との開幕戦
ここから開幕戦のザスパクサツ群馬対ヴィファーレン長崎戦に触れたいと思います。
3-4-3の新システムでスタート
森下監督は、大宮アルディージャとのプレシーズンマッチとほとんど変わらないメンバーをスタメンで起用。
フォーメーションは3-4-3。
ゴールキーパーは牲川歩見。
期待の若手が2016シーズンの守護神・清水慶記からポジションを奪って見せた。
3バックはパクゴン・川岸祐輔・舩津徹也。
ウイングバックは右に阿部巧、左に高橋駿太。
ボランチは松下裕樹と山岸祐也。山岸祐也はゲームキャプテンに指名されています。
3トップは2シャドーの形。
2シャドーには右に鈴木崇文、左に高井和馬。
1トップは岡田翔平となっています。
森下監督になって新しいフォーメーションとなっていてその仕上がりが気になりました。
監督自身はフォーメーションで全てが決まるわけじゃなく試合内で流動的に変化していくということも言っていたので実際どうなるのか不安があったが、試合開始後はその不安も消えた。
思ったよりも出来ている。
ミスから失点
前線からのプレスで追いつめてボールを持つ時間を増やすという考え方は浸透しているように感じた。
ボールを奪えばパスワークから前線までにつなぐ。
練習でも行っていた3角形を作りながら居面でパスコースを複数作るような場面を何度か見られた。
最終ラインからの組み立てという部分では途中までは出来ていた。
でも次第にラインが下がり始める。
ヴィファーレン長崎のロングボールに対応するためだが、ボランチも下がりだし前線とのスペースが開きだす。
中盤でボールを奪ってもボランチから前線の3人(高井・鈴木・岡田)までの距離が長くなって繋げなくなっていく。
前の3人も下がってボールを受ける動きが無いタイプで前のスペースに行くタイプなだけに中盤からロングボールの応酬という形にならざるおえない展開。
これはザスパクサツ群馬の望む形ではなく、ヴィファーレン長崎の得意な形に持ち込まれる結果となった。
前半29分。
右サイドからのFKを直接押し込まれた。
島田のFKも素晴らしい駆け引きからの素晴らしいコースだった。
GKの牲川も反応したが弾き切れなかった。
それでもチームとして何とかできなかったのか?
牲川も弾けなかったのか?という気持ちはのこるので判断ミスはあったように感じる。
試合後に森下監督も牲川の経験になったと発言しているように牲川の経験不足は露呈していた。
昨年のパフォーマンスを見ていると清水なら違う結果にと想像はしてしまう。
牲川の経験不足は前半ロスタイムにも出てしまう。
ハイボールを飛び出してキャッチに行ったがボールに触れなかった。
こぼれ球をヴィファーレン長崎のファンマに押し込まれた。
GKは飛び出したらボールに触るという鉄則があるがスルーしてました。
DFラインを崩されることなくミスから2失点。
後半開始後もミスの連鎖は続く。
つないで確実に攻撃に結び付ける為だとは言え、舩津徹也はペナルティーエリア内で相手がいる状況でパス交換してかっさらわれた。
よりによってやられたくない昨年までザスパクサツ群馬に在籍した乾大知に恩返しのゴールを叩き込まれた。
これで3失点。
コテンパンにやられてないだけに悔しさだけがにじみ出る。
普段なら川岸祐輔が大声出して鼓舞するんだろうけどそれが無かったのが、開幕戦という独特の雰囲気の影響なんだろうね。
流れが変わった岡庭裕貴の存在感
ここで森下監督は決断をする。
松下裕樹に変えて岡庭裕貴を投入。
守備のリスクよりも攻撃へのアクセントに希望を持った。
この期待に岡庭はしっかりと答えた。
パスを繋ぎながらリズムを作り出していく。
同時に山岸祐也が前目にポジションを取り始め前線との繋ぎ役をしだして前線までのパスが供給され始めた。
岡庭が持ち込んだ刺激は確実にピッチに浸透した。
それでも3ゴール差の余裕からヴィファーレン長崎の壁は突き破れない。
後半はシュートが増えたように息を吹き返したのは明らかだ。
最後は川岸のミス
持ち直してきたと思った終盤。
川岸の足元を狙われ最終ラインでボールを奪われると確実にゴールに結び付けてきた。
川岸祐輔の足元が危険なのがこれで広まらないことを願うばかり。
これで4-0となり試合終了。
ご覧の通りすべてミスからの失点。
崩されていないだけに悔しさが残る開幕戦となった。
森下サッカーはどうなる?
ここまで失点に絡む部分だけ書いてきたが、良い点は無かったわけじゃないです。
ここからは良い点を含めて今後の森下サッカーに期待することを書いていきたいと思います。
片鱗を見せた高井和馬
大学得点王ということで期待値の高かった高井和馬。
初ゴールが無かったことでなんとなく活躍しなかったのではと思われそうですが、期待できる点は多々ありました。
まずはボールを持つと止められないドリブル。
これまで活躍した瀬川や江坂も個人技を生かしたドリブルがありましたが、高井には二人には無いパワフルさを感じました。
重戦車とまではいきませんが簡単には止められません。
ゴール前でファールを誘う場面も多く、怖さは示しました。
前線までボールが来ない時期にボランチ前まで降りてきてボールを受ける柔軟性も見せた。
前半にコンパクトさを失った時期にボランチからのパス供給が失われた時、高井は下がったりしてボールをもらう動きをして攻撃を組み立てていました。
自分で突破もできるがゲームを作れるのはこれまでの先輩たちも持っていた大事な能力です。
高井の持っている能力はこんなものではないという可能性は見せてくれた。
本来の力を出せなかった高橋駿太
高橋駿太は昨シーズン以上のゴールという結果を求められる今シーズン。
WBとして起用されたがサイドに限定した場合、高橋駿太の特徴でもあるカットインが出来なくなり目立たない存在となった。
昨シーズンのサイドハーフだと守備をある程度捨てた形でのカットインができたが、ウイングバックだとサイドの守備が一人になるのでそれは出来ない。
高橋駿太の特徴を出すならばトップかシャドーの一人としたい所。
本当ならば高瀬優孝が左WBを務めるだろうが故障で夏までは出場できないので高橋駿太を起用しているのだろう。
怖さのないボランチ・山岸祐也
山岸祐也も昨シーズンとは違ったポジションのボランチで起用された。
パス出しや攻撃的なボランチとして期待しての起用だろうが山岸の良さはそれほど発揮されなかった。
山岸祐也の良さは、バイタルでボールを持ててそこからのシュートだったりスルーパスだと思う。
相手にとって危険なゾーンでもプレッシャーの中ボールを保持できる力は昨シーズンで証明している。
ボランチに入った山岸は守備とのバランスを意識しすぎたのか危険なゾーンに入ることは無かったし、縦パスよりもWBへの横パスが多かった。
この試合、ボランチから2シャドーへのパスが寸断されたことからもボールを受けるシャドーが必要だったことも考えて2シャドーに山岸を入れた方が良かったと感じます。
後半は前目にポジションを移したら流れが良くなったことでもそう思いました。
少ない時間でも存在感を見せた岡庭裕貴
岡庭裕貴は後半に松下裕樹に変わってボランチとしてプロ初出場を果たした。
松下が交代したことも衝撃的だったが、岡庭裕貴のプレーも衝撃的だった。
それまでパスが停滞していたボランチとシャドーとの間を埋めてパスの流れを簡単に作って見せた。
ボールサイドによってはパス交換をしながら鋭い縦パスをいれるなど、視野の広さ、技術の高さを見せた。
山岸をボランチから移動させた穴は岡庭裕貴で埋まるだろう。
松岡コンビも見てみたい。
まとめ
個人的なおすすめフォーメーションをまとめてみた。
1トップは高井和馬。
一人で打開できる力があるので1トップ出来ると思います。
2シャドーは山岸祐也と鈴木崇文。
山岸は前のポジションが合う。
鈴木崇文はやはりFKで怖さがある。
左WBは高橋駿太。
特徴が消えるが高瀬が戻ってくるまでは彼しかいない。
右WBは阿部巧。
クレバーなプレーはさすが。
3バックはパク・川岸・舩津で問題ない。
GKは清水の方が安定感がある。
3-4-3のフォーメーションに合わせてみたが、4-2-3-1の方が良い気もする。
まだ始まったばかりでまだまだこれから。
試練のアウェー3連戦をどう乗り切るかで今後のチームが出来上がる。
例え3連敗したとしても今後の礎になる何かを掴みとってホームに帰って来てほしい。