サポーターが待ちわびたその瞬間がついに訪れた。ホーム初勝利
その勝利はサポーターよりも誰よりもホームでの勝利を欲していたこの男「松下裕樹」がもたらしてくれた。
3月に開幕してからホーム5試合目での初勝利はあまりにも遅すぎたが時間が経っただけ勝利の喜びは格別だった。
残念なのは勝利の喜びを味わったサポーターは2,000人あまり。10,000人越えのホーム開幕戦で味わいたかった。
乾・川島で守備陣は安定
アウェー2連戦からホーム・正田醤油スタジアムに帰ってきたザスパ。
この2戦で乾・川島という新しい力を加えて守備陣は安定。
攻撃陣も悪くないだけに変えてこないかと思われたが、服部監督は練習での状態の良さを重視。
1トップを野崎に替えて小牟田、右サイドを永井に替えて吉濱とした。
ただゴールデンウイークは連戦が続くだけにターンオーバー的要素もあると思われる。
引いて守るカマタマーレ、攻めるザスパ
これまでのカマタマーレがどういう戦術を取ってきたかわからないが、この日のカマタマーレは2トップのアンドレアと我那覇を残して8人が2ラインを敷いてしっかりと守備をする戦術をとった。
アンドレアと我那覇というフィジカルに優れた2トップはサイドに流れてスペースを見つけてはボールをキープしようとする。
ただザスパ守備陣は簡単にはやらせなかった。特に乾は対人には本当に強かった。
青木を中心としたラインコントロールもうまく機能していて単純なロングボールではオフサイドをしっかりと取っていました。
反面ザスパの攻撃には守備ラインをかなり深くとって2ラインを引いていたので、ザスパのボランチ二人、アクレイソンと松下が楽にボールを持てる時間が続いた。
おかげでザスパはピッチを広く使ったサイド攻撃を自由に展開できる結果に。
これは意図的かもしれないが、クロスボールはニアではなくファーサイドを狙うボールが多かった。
スカウティングでボールウォッチャーになる傾向があるという報告が上がっていたのかもしれない。
ただクロスは単調なものが多くカマタマーレ守備陣をそれほど慌てさせるものは少なかった。
この部分では修正というかアイディアが必要だなと感じた。
攻めてはいるけどゴールまでは至らない停滞感だけがスタジアムを包んでいく。
松下の豪快ミドルで先制
その停滞感を打ち砕くように両サイドからの攻撃と並行してボランチへのプレスが薄いと感じたらアクレイソンと松下がミドルシュートを繰り出す。
二人ともしっかりと枠に飛ばせる技術はあるのでその対応にカマタマーレは苦労していた。
そして後半41分に松下の芸術的ミドルがゴールに吸い込まれていく。
松下のミドルシュートで思い出すのは初めて連勝を飾った水戸戦でのゴールかな。
今年の松下は全てのプレーに鬼気迫る思いが伝わってくる。
正直、今年で引退するのかもしれない?という思いすらする(もちろん長くやって欲しいよ)
勝ちに来たカマタマーレの反撃
前半は割と自由にやらせてもらったザスパですが、後半は反撃に出てきたカマタマーレに苦しめられます。
引いて守ってカウンターは変わらなかったんだけど球際だったりセカンドボールに厳しく来るようになったことで中盤での支配が薄らいでいきました。
ザスパはそれほど変わらなかったけどカマタマーレはしっかり修正して前半とは別のチームに。
小牟田・竜樹を怪我で交代
ザスパにとって不運だったのは、前半終了後に小牟田、後半終盤で小林竜樹が怪我で交代を余儀なくされたこと。
小牟田についてはわからないが竜樹は相手選手に乗っかられるように膝を痛めた感じだったので心配です。
二人との大事な戦力なので軽傷であることを祈っています。
小牟田に代わって1トップの位置に入ったのは江坂任。
1トップでの可能性も持つ江坂だがこの日はやや不発。
左サイドでスペースがある方が、江坂本来の能力である仕掛ける部分は生きるのかもしれません。
ただ能力の高い選手だけに誰よりも出来てしまうので1トップも任せられるのだろう。
横山翔平の復帰
ザスパにとって悪い話だけではなかった。
2014年に骨折で離脱していた横山翔平がこの日ベンチに入っていたが、久しぶりに正田醤油スタジアムに帰ってきたことだ。
後半のみの出場だったが、キレのあるドリブルを見せてくれて期待の選手が帰ってきたなと感じた。
まだまだ試合勘という部分では時間が必要で、パスやシュートの判断が遅い部分はあったけど出場していくことで翔平本来の攻撃的センスが戻ってくると思う。
試合後はちょっと泣いているように見えた横山翔平。
小林竜樹の離脱が長引く可能性があるので翔平には期待したい。
その他の選手
初めてみた川島
川島將は初めてのホーム・正田醤油スタジアム。
タイミングの良いサイドの駆け上がりであったり、ロングスローは確かに武器になるね。
スタミナも豊富で右サイドの久富と両サイドの攻撃参加は見ていてワクワクした。
短い時間でも質で違いを出せる永井
この日の新加入選手のキャッチフレーズ発表で永井雄一郎は「不死鳥」と発表されたが、何度見ても不死鳥のように舞い戻った。
永井選手がボールに関与するとワンタッチプレーであったもクリエイティブなボール回しに変化する。
出場時間が短いだけにプレーの質で勝負している感じが伝わってくる。
後半の終盤でカマタマーレの猛攻を受けた時も永井がピッチに立つだけで落ち着いたような気がする。そんな存在である。
試合も終盤入り追加点よりも1点を守りきる時間に入った時もしっかりと時間を使った。
まとめ
冒頭にも書いたけどホームでやっと初勝利です。
地元で盛り上がる為にはやはりホーム戦での勝利は必要不可欠。
選手達も勝ちたいと思っていたとは思うがサポーターも待ち望んだ勝利です。
絶対に勝たなければいけない試合で結果を出すというのは難しいが頼れるキャプテンの松下がしっかりと結果を出した。
GWはまたアウェー2連戦でホームに帰ってくるのは5/9大宮アルディージャ戦となる。
厳しい戦いになるけど連勝でホームに帰ってきたい。
https://twitter.com/kondoi0504ya1/status/593394094673530880
アクレイソンはパスミス取り上げられがちだけど、ザスパには少ない縦の意識持ってる選手。パスミスもチャレンジした結果。横パスばかりの選手ではない。松下と共にチーム引っ張ってくれてると思う。
— リーオー (@DALLMATIC) April 29, 2015
何とか勝った感じ。日曜日の方がパフォーマンスは良かったかな。小牟田と翔平はもう少し頑張ってくれ〜
— ざすぱーにゃ (@thespanya2) April 29, 2015
服部監督を囲んでみんなで草津節。最高すぎる。#J楽 pic.twitter.com/ck0GhDO1Kk
— シロたろし(しろたてるひさ改) (@siro_tarosi) April 29, 2015
松下さすがだな〜
— 山本啓人 (@07as125) April 29, 2015