雨のホーム戦に約1400人が駆け付けたが0-3でまたしても負けてしまいました。
1400人という観客数もですが、試合結果も寂しい結果となりました。
FWカンスイルが加入し即スタメンで勝利への期待がありましたがすぐに結果を出せるほど甘くないことを痛感させられました。
カンスイルがスタメン
勝利に酔いしれた週末を終えて連勝が期待されるスタメンは若干の変更がされた。
新加入のカンスイルを1トップに入れてシャドーには山岸祐也と高橋駿太と攻撃陣には変更があった。
カンスイルを1トップに据えた事でのシャドーは相性とコンディションを考えてのメンバーだと思う。
一般的に外国人選手はトップから守備をしたがらないので山岸と駿太でそのフォローをさせる狙いだったと思う。
中盤から守備陣までに変更はない。
カンスイルはJ2上位レベル
新加入のカンスイルについて簡単に感想を書いてみようと思います。
長身ですがそれほど体は強くなさそうです。
身体能力が高いので打点は高いですが競り合いには弱かった。
足元の技術は高く、パス出しやドリブルも良かった。
特に注目したいのがオフザボールの動き。
カウンターが発動した時のDFをはがす動きは素晴らしいし、動きなおしも早かった。
スピードもあり相手DFは今後もかなり苦労しそう。
セットプレーでもフリーになる場面を何度か作っていた。
常にカウンターを狙っていてパスさせ出ればキーパーと1対1になれるスペースを作って待っていた。
その意図とは逆にパスが出たりしていたように連携面では課題が残る。
パスさえでればゴールの可能性が高い選手だが、現状ではで出る機会は少ないので、セットプレーとカンスイル個人での突破がゴールへの近道だろう。
素晴らしい選手ではるが、連携面では時間が必要なのかもしれない。
それでも個人能力はJ2でも上位に入る選手なのは間違いないのできっかけさえつかめば爆発してもおかしくない。
前半はややザスパペース
前半はカンスイルを起用したことで愛媛のDFに対して未知というアドバンテージを得た。
カンスイルの能力と動きがまったくわからない中での守備は愛媛にとっては負担だっただろう。
だからこそ前半でゴールを決めたかった。
最初のセットプレーからチャンスはあった。
しっかりと練習してきたカンスイルをフリーにする布陣はうまくいったし、松下のキックも精度が高かったが決めきれなかった。
その後もセットプレーからはチャンスを演出したが慣れてきた愛媛FCに守り切られた。
未知の存在だったカンスイルというチャンスタイムは消えた。
中盤では松下とパクゴンのボランチが愛媛の司令塔でもある小島にプレッシャーをかけ続けて決定的な仕事をさせなかった。
中央からのパスの散らしを抑えられた愛媛はサイド攻撃を徹底してやってきた。
FWとサイドハーフが連携しつつ、ウィングバックの裏のスペースを終始ついてきた。
そこは3バックとシャドーがマークの受け渡しでうまく対応していた。
その時はうまくできていると思ったが、試合後に思うことはあの時にかなり走らされたということ。
針の一刺しのようにじわりじわりと執拗なサイド攻撃が徐々にザスパの選手のスタミナを奪っていたのかもしれない。
前半は見た目にはザスパペースで0-0で終了した。
勝負所で分かれた明暗
後半は前半と変わらないようにスタートした。
嵐の前の静けさのように愛媛はチカラを貯めていた。
バランスを崩した選手交代
試合が動いたのは64分だった。
走らせれて疲弊した高橋駿太に替えてマテウスを投入した森下監督。
膠着状態だった後半20分を打開して、前線でボールを保持できるマテウスを入れて主導権を握ろうとした。
サイドの守備に走らされたシャドー二人は実際にかなり疲れていたが交代してまでバランスを崩す意味があったのだろうか?
終わってみれば勝ちに焦った森下監督はタイミングを見誤った。
守備のバランスは崩れてここから愛媛FCの時間が始まる。
サイドでのマークはズレてウイングバックの裏のスペースを疲れる結果につながった。
ここからボランチの負担はサイドのケアという形に表れる。
中央が空いたことで小島秀仁のペナルティーエリアへの侵入をあっさりと許した。
ここがチャンスだと見抜いた小島秀仁を褒めるべきだが、パクゴンと松下の負担を増やしてまで勝ちに行った森下監督の選手交代タイミングは問題だ。
勝たなくてはいけないザスパクサツ群馬は、松下に替えて鈴木、阿部に替えて高井を投入。
ゴールを奪うべく攻撃にシフトしていく。
当然攻撃に重点を置けば守備面で相手にスペースを与えることになる。
77分には小島に2点目、81分には河原にダメ押し点を許した。
河原のゴールを奪われた時には鈴木崇文が左ウイングバックでプレーして完全に裏を取られた。
裏へのスルーパスを通したのも小島秀仁で、松下&パクゴンで鍵をかけていた部分を自ら解放したことのツケが最後まで響いた。
森下監督を擁護するならば勝ちにいっての采配だったということは伝えておきたい。
じりじりとした膠着状態が後半20分が続いて引き分け狙いならばあそこでの交代は無かったかもしれない。
J2残留を考えたら引き分けでもいいのかもしれない。それでもホームで勝ちに行く姿勢を見せる必要があった。
勝ててないチームの焦りなのかもしれない。
それでも動いて勝負にいったことは勇気がいること。
結果論でいえばタイミング的には焦りがあったのかもしれない。
そこにプラスして交代選手にはインパクトのある攻撃的な選手はいないということなんだろう。
試合に対する姿勢は選手達や見ているお客さんに伝わると思う。
そういう意味でもホーム戦では勝ちに行くことが必要だったのかもしれない。
間瀬監督は素晴らしかった
対して愛媛FCの間瀬監督は、森下監督の焦りとは正反対の落ち着いたゲームメイクを見せる。
間瀬監督は本当に素晴らしい監督だ。
ブラウブリッツ秋田のころから好きだったけど愛媛に行っても素晴らしい仕事をしているようだ。
ほんとうならばザスパクサツ群馬の監督をしてもらいたい。
愛媛の間瀬監督と小島秀仁、ザスパクサツ群馬の森下監督と山岸祐也と関係性は似ているが結果は正反対になった。
終わりの見えない議論は続く
これで11敗目を喫したザスパクサツ群馬。
次の14節でリーグ戦の3分の1が終わる。
この状況で1勝しか挙げていないことはJ2残留は赤信号と言わざる負えない。
ファンやサポーターの間では森下監督解任論や3バック4バック論が飛び交っている。
今の現状では3バックだろうと4バックだろうと大きな差はないだろう思う。
4バックにして勝てるくらいならばみんなしている。
どんなシステムでも重要なのは選手の能力と気持ちだと思う。
なんでこうなったのか、これからどうすればいいのか長くなりそうなので今回は書けないけど、個人的に思っていることはあとで別に書きたいと思う。
負けているチームにとって試合は早く来てほしくないものだけどリーグ戦は待ってはくれない。
レノファ山口との試合は今夜行われる。
20位レノファと22位ザスパの試合でここで勝てば勝ち点差は3に縮まり、負ければ9へと広がる大事な一戦となる。
引き分けは負けだという強い気持ちを持って選手達には望んでもらいたい。
今シーズンほど勝てない辛さ味わったことないなー
いつかこの辛さが強さに変わること信じて全力で応援。